創造性の高い組織が実践する8つの作法:序
組織の創造性を考える

創造性の高い組織が実践する8つの作法

働き方改革、デジタル・トランスフォーメーション、そしてイノベーション。
複雑化した社会のなかで、様々な企業課題への対応が求められるいま、新しい時代を切り拓くための原動力として、「組織の創造性」を捉え直すときが来ている。


組織の創造性が新たな経営指標となる時代へ

ー組織の創造性の調査研究・背景と目的ー

デジタル・テクノロジーの劇的な進歩により、商品やサービスにもとめられる価値は「モノからコト」へシフトするようになった。企業環境が変化する中で、産業競争力を強化するには、価値を創出するための「創造性」が欠かせない。 そして昨今、創造性を発揮するべき対象は、顕在化した課題を解くという創造から、見えない課題の本質を発見し、高度な思考によって新たな価値を創出する創造へと変化している。また、人工知能の登場にもみられるように、機械化や情報化による労働力の代替や効率化は、 加速度的に達成されつつある。人工知能には成しえない人間ならではの能力こそが、 新しい時代に求められる「創造性」であり、今後、企業における経営指標は「効率性」から「創造性」へと変化するだろう。

このような背景認識と仮説から、創造性をこれからの社会の新たな経営指標であると位置づけ、 その開発に向けて「組織の創造性」の実態把握を行った。

創造性の高い組織に共通点はあるのか?

現在の日本企業における、組織の創造性はどのような状況にあるのか。そこで、本研究では、20歳~69歳の就業者1,000名を対象に「仕事における創造性アンケート調査」を実施した。回答データをもとに、計量経済学的な観点からの分析を行ったところ、創造性が高い※1個人やチームには、共通の行動・思考のパターンが存在していることが明らかになった。

次ページからは、分析結果に基づき、取り組みが比較的容易で、効果の期待できるものを取り上げ、「創造性の高い組織が実践する8つの作法」として紹介する。