創造性の高い組織が実践する8つの作法:02
プロジェクト化する

現在の日本企業における、組織の創造性はどのような状況にあるのか、20歳〜69歳の就業者1,000名を対象にした調査研究で、アンケート調査を実施、分析を行い、「創造性の高い組織が実施する8つの作法」としてまとめました。第2回は「プロジェクト化する」という作法について。

組織の創造性 調査結果2

プロジェクトでの仕事を経験したことがある人は、未経験者に比べて、個人の創造性が高くなっている。一方、プロジェクト経験者においても、実際の業務の中では個人ワークが多く、みんなで考えを広げ・まとめる時間を確保したいという理想とのギャップが認められる。

アンケート調査では、個人の創造性に関する評価を6つの設問に対して回答してもらったところ、すべてにおいて、「プロジェクト経験者」と「プロジェクト未経験者」では大きな差があることがわかった。また、創造性スコア(100点満点)の平均点を比較すると、プロジェクト経験者の方が16点も高い結果となった。いくつか考えられる理由はあるが、おそらくその一つは、プロジェクト型の仕事では、ゴールやタスク、役割がメンバーの一人ひとりに明確にセットされるため、個人の責任感や主体性が強くなることが考えられる。また、ひとりで業務を遂行するよりも、メンバー同士のインタラクションが創造性に寄与することが想定される。

一方で、プロジェクト経験者においても、メンバーが集まって考えを広げる、まとめるといった「みんなで」行う作業時間が、理想に対し、現実は少なすぎるという課題も見えた。上図はプロジェクト経験者について、全体の仕事時間を100としたときの、現実と理想の仕事時間を4つの軸で問うた設問の平均値である。理想と現実を比較すると、ひとりの作業は現実が理想を上回っているのに対し、みんなの作業は理想より少ない。このギャップが大きいと創造性にマイナスの影響があることがモデル分析から分かっており、より「みんなで」行う作業時間を確保することが必要といえる。