創造性の高い組織が実践する8つの作法:04
本来の自分をさらけ出せるような雰囲気をつくる

現在の日本企業における、組織の創造性はどのような状況にあるのか、20歳〜69歳の就業者1,000名を対象にした調査研究で、アンケート調査を実施、分析を行い、「創造性の高い組織が実施する8つの作法」としてまとめました。第4回は「本来の自分をさらけ出せるような雰囲気をつくる」という作法について。

組織の創造性 調査結果4

不安や恐れを感じることなく、気兼ねなく発言や質問ができる「心理的安全性」は、チームの創造性に強く影響する。特に「安心してリスクをとることができる」「スキルと才能が尊重され役に立っている」という実感が、創造性にプラスの影響を与える。チームメンバーが尊重し合い、何でも論じ合える雰囲気や関係性をつくることが重要となる。

心理理的安全性(psychological safety)とは、ハーバード大学のエドモンドソン氏が提唱したもので、チームメンバーの一人ひとりが、不安や恐れを感じることなく気兼ねなく発言や質問ができ、本来の自分をさらけ だせるような場の状態や雰囲気のことを指す。グーグルの労働変革プロジェクト「Project Aristotle」において、生産性の高いチームの鍵の一つとして導出されたことから話題となった。 


チームにおける「心理的安全性」は、チームの創造性に極めて大きなインパクトを与えていた。心理的安全性とは、不安や恐れを感じることなく、気兼ねなく発言や質問ができる状態や雰囲気のことである。アンケート調査では、心理的安全性指標を7段階で評価しており、心理的安全性が最も低い1の場合と最も高い7の場合を比較すると、チームの創造性スコアが約52点も異なる計算となる。特に、「安心してリスクをとることができる」「スキルと才能が尊重され役に立っている」という要素は創造性を高めていた。また、別の質問でチームの状況を取得してモデル分析を行ったところ、「チームメンバー同士は仲が良い」「自分が入手した情報やアイディアを素早くチームメンバーと共有している」「チームメンバーはすぐに有益なフィードバックをしてくれる」「性別に関係なく発言しやすい空気である」の4つが、創造性に有意にプラスの影響を与えていた。これらを意識して、チームメンバー同士を尊重しあい、気軽に何でも論じあう環境や関係性を構築することがチームの創造性を高めることにつながるといえる。