創造性の高い組織が実践する8つの作法:08
ビジョンを語り、すり合わせる

現在の日本企業における、組織の創造性はどのような状況にあるのか、20歳〜69歳の就業者1,000名を対象にした調査研究で、アンケート調査を実施、分析を行い、「創造性の高い組織が実施する8つの作法」としてまとめました。第8回は「ビジョンを語り、すり合わせる」という作法について。

組織の創造性 調査結果8

企業のビジョンに対して「共感・同意」している個人やチームほど創造性が高くなる。また、たとえ個人単位で異なるビジョンを持っていても、組織やチーム内で徹底してすり合わせを行うことで、十分に創造性を発揮できることも明らかになった。


個人の創造性に関するモデル分析では、企業のビジョンに対して「意識することはない・知らない」と回答した人に比べ、その他の姿勢や態度をもつ人の方が創造性が有意に高いという結果となった。特に高くなるのは「共感・同意している」場合であり、「意識することはない・知らない」場合に比べ、創造性スコアがおよそ14点ほど高くなる。つまり、経営者が企業の創造性を向上させるには、多くの社員が共感できる企業理念・ビジョンを作ると同時に、それを社員に周知し、常に社員が意識するような状況にすることが効果的といえる。

チームの創造性に関するモデル分析でも、企業のビジョンに対する姿勢について「この中にはない・わからない」と回答したチームに比べ、「チームメンバーが異なるビジョンや姿勢を持っておりバラつきがある」を除く、その他のチームの方が、創造性が有意に高いという結果になった。特に高くなるのが「チームメンバー全員が共感している」場合であり、「この中にはない・わからない」場合に比べて創造性スコアがおよそ10点ほど高くなる結果となった。ただし、「各メンバーが異なるビジョンを持っているが対話とすり合わせをしている」場合でも創造性は比較的高かったことから、各々が別のビジョンを持っていても、チーム内で徹底的に対話とすり合わせをすれば、十分な創造性を発揮できるといえる。