創造性の評価方法、創造性スコアについて

個人の創造性評価について

本研究では、アンケート調査における「個人の創造性の6つの評価項目」のうち、「仕事において、私は創造性を発揮していると思う」を個人の創造性を測定する指標として用いている。本項目が最も個人の創造性に直接関与する内容であること、実際、他の項目や平均値をとるよりも、数学的モデルの当てはまりが良い結果となったことがその理由である。

チームの創造性評価について

各個人が所属するプロジェクトチームの創造性の評価については、個人の創造性評価の項目をベースに、下段に記す「5項目5段階の自己評価の項目」の設問を設定し、あわせて分析対象としている。

創造性スコア

創造性をより体感的に分かりやすくするために、本記事で紹介する「創造性の高い組織が実践する8つの作法」においては、創造性の5段階評価1ポイントあたりを20点と換算し、100点満点として表現している。

創造性の評価方法

創造性の評価方法については先行研究でも多く議論されているが、確立したものはない。定量的に測るものとして、成果物の評価や成果物数を用いているものもあるが、課題の質に左右されたり、評価者に左右されたり、仮想的な状況をシミュレーションするにとどまっていたりと、どれも研究課題を抱えている。それらを踏まえ、本研究では、Amabileら(1996)によるKEYS※7を参考に、6項目5段階の自己評価で創造性指標を得ることとした。KEYSも「~と思う」という主観的な評価であるという問題は抱えるものの前述した問題は解決している。また、KEYSは企業人の創造性を測るのに多く利用されている指標である。さらに、創造性について「創造性とは、斬新で有益なアイディア・製品・サービス・モデルやプロセスを生み出すことを指します。」とアンケート上に定義を書いていることから、回答者間で認識の相違はない。

個人の創造性の評価項目(6項目5段階評価)

  • 項目1=この企業において私が関与している業務は、革新的である
  • 項目2=この企業において私が関与している業務は、創造的である
  • 項目3=現在の職場環境は、私自身の創造性を高めてくれる場であると感じている
  • 項目4=日常業務において、私には創造性が大いに求められている
  • 項目5=現在の職場環境は、私のチームの創造性を高めてくれる場であると感じている
  • 項目6=仕事において、私は創造性を発揮していると思う

チームの創造性の評価項目(5項目5段階評価)

  • 項目1=このチームが関与している業務は、革新的である
  • 項目2=このチームが関与している業務は、創造的である
  • 項目3=現在の職場環境は、このチームの創造性を高めてくれる場であると感じている
  • 項目4=日常業務において、このチームには創造性が大いに求められている
  • 項目5=仕事において、このチームは創造性を発揮していると思う

※7 Amabile, T. M., Conti, R., Coon, H., Lazenby, J., & Herron, M. (1996). “Assessing the work environment for creativity”Academy of management journal, 39(5), 1154-1184.

本リーフレットにおける「創造性スコア」の算出に用いたアンケート調査分析および数学的モデルは、山口真一(国際大学グローバル・コミュニケーション・センター 講師/主任研究員)らと、株式会社イトーキにより設計・構築されたものです。